エッセイが書ける!文章講座(全3回シリーズ)
開催概要 | 【3回シリーズ】 開催時間:各回とも14時00分~15時30分 第1回 2024年9月7日(土) (9月16日(月・祝)までに作品提出) 第2回 2024年9月21日(土) (10月1日(火)までに作品提出) 第3回 2024年10月5日(土) 講師:増永迪男氏(エッセイスト) 場所:図書館 研修室 定員:35名(要申込) ★高校生以上で3回とも受講できる方★ 内容:第1回以降作品を提出していただき、講師が添削指導を行います。書き方のテクニックを楽しく学びながら、3回のシリーズでエッセイを書き上げる講座です。3回とも受講できる方はお申し込みください。 *文章講座は、風花随筆文学賞応募者の文章力向上を支援するための文章の書き方講座です。第28回風花随筆文学賞にふるってご応募ください。 |
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参加費 | 無料 |
申込方法 | 電話かFAX、Web(Forms)にてお申し込みください。 *こちらよりお申込みいただけます。 申込書の文学館持参も可。 申込先:TEL:0776-33-8866 FAX:0776-33-8861 |
文章講座(第1回)を開催しました!
9月7日(土)にエッセイストの増永迪男氏を講師に迎え、「エッセイが書ける!文章講座」(第1回)を開催しました。
増永氏は講義の冒頭で、「文章の形で思うようにする訓練を日ごろから行うと書けるようになる」と述べられました。続いて、小説は人間を描くのに対して、エッセイは、「私」が主人公で心に残る出来事をどう感じたかを書く。秘めておきたいことは書かない。文章を磨くには「愛読書」をもち、その作家の文章を何度も読むと、自然と文体が頭の中で響くようになる。これを自分の文章にして書くのがいいエッセイの早道であると語られました。また、漢字は少ないほうがよく伝わる文章になり、微妙なことを伝えるいいエッセイになるとより具体的なコツもうかがいました。
講義の中では、ご自身のエッセイを具体例として紹介しつつ、いかにして読んでもらえるエッセイを書くのかという方法を参加者の方に伝授されました。「文章の山」が肝要であり、原稿用紙5枚であれば山はひとつ、思いは一つか二つ、窮屈にならないように。本の話、料理、子育てなど得意テーマを持つことをすすめる。また、暗い話とユーモアの塩梅が特に重要で、一方的にならず、読む人の気持ちになって書くとよい。等々の具体的なアドバイスには、受講者の方々も大きく頷きながらメモをとっておられました。質疑応答の時間にはタイトルの決め方、エッセイを書く心構えなど様々な質問があがり、参加者のみなさんが熱心に取り組まれている様子がうかがえました。
本講座は3回シリーズで、次回までに参加者が提出した作品に、増永氏が添削して第2回でこれらをもとに講義されます。初々しい文章で、腕の冴えのある作品をぜひお待ちしているとの言葉で終えられました。
文章講座(第2回)を開催しました!
9月21日(土)にエッセイストの増永迪男氏を講師に迎えた「エッセイが書ける!文章講座」(第2回)を開催しました。
参加者のみなさんが提出した第1回の課題作品32作品は、増永先生の添削と評価を付してそれぞれの手元に返却されました。先生は、レベルが高く、たいへんうれしいと述べられました。
次に、参加者から寄せられた質問に答えました。「テーマが思いつかないときはどうするか.」まわりを見てみると、日常の道具や風景のなかにエッセイのタネは転がっている。師である串田孫一の『文房具52話』を紹介しながら、エッセイのテーマは広いようで奥が深いことをうかがいました。
また、「文章がまわりくどくなりがち。わかりやすい文章を書くには?」の問いには、句読点を多く入れ、一文を短くすることが、読み手の頭にすっと入っていくリズム感のある文章になるとのことでした。
人に読んでもらうためには、暗い話も明るく、元気になるよう、書き手が人間に対する愛情をもって書くことが基本であるとも述べられました。日ごろから意識して知識を深め、視野を広げることが自分を豊かにし、エッセイの文章が自然と豊かになっていくと教えていただきました。
作品の添削と、この講義を踏まえて、第2回の課題作品を提出していただきます。さらに魅力のあるエッセイが誕生することでしょう。
文章講座(第3回)を開催しました!
10月5日(土)にエッセイストの増永迪男氏を講師に迎えた「エッセイが書ける!文章講座」(第3回)最終回を開催しました。
参加者のみなさんが提出した第2回の課題作品も、増永先生の添削と評価を付してそれぞれの手元に返却されました。
さらにレベルアップしたエッセイを書くにはどうしたらよいか、ご自身のエッセイの朗読や、村上春樹氏の一日の創作に取り組むスケジュールなどの話題を交えながら、参加者の質問に答えました。
「自分の文章を直すには?」音読をすると、たちまち第三者的によい点、悪い点が見えてくる。「自分が主人公から主役になってしまうのは?」自分の心の動きを丁寧に書くと小説風になることがあるので、エッセイにするには、自分の心から離れて、行動だけを客観的に書く方法もある。「句読点が多い文章にすると、長くなってしまうのは?」やはり音読がおすすめ。リズムのある自分の文体ができてくる。
また、1~2行の短い日記は、頭の中でろ過されて、エッセイのテーマとして立ってくる。ラストのイメージに向かって、いくつかのうねりを加え、なめらかに進むことが大切とうかがいました。
この講義を通じて学んだエッセイの書き方を実践し、風花随筆文学賞入賞を目指していただきたいと思います。