古典

「古事記」から「おくのほそ道」まで、 古典に出てくる福井

タイトル著者内容
古事記 712(和銅5)年に編まれた日本最古の歴史書。敦賀の地名の由来の伝説や、角鹿(敦賀)の蟹の話が登場する。
万葉集 7世紀後半から8世紀後半頃にかけて編まれた日本に現存する最古の和歌集で、約4500首を収める。都から越前・味真野に流された中臣宅守(なかとみのやかもり)と都で宅守を思う狭野弟上娘子(さののおとがみのおとめ)の贈答歌のほか、三方、小浜、三国などを詠んだ歌がある。
紫式部集 紫式部は父藤原為時の越前赴任に伴って、1年あまりを武生で過ごした。日野山の雪景色を眺め、都を懐かしむ歌を残している。
今昔物語集 平安期に編まれた説話集。巻26第17話は、芋粥を飽きるほど食べたいと思っていた五位が、利仁に連れられて敦賀へと向かう話で、同じ物語が「宇治拾遺物語」にも収録されている。また、この話を元にした芥川龍之介の短編小説「芋粥」もよく知られている。
謡曲花筐 世阿弥作の謡曲。越前・味真野にいた大迹部皇子は、皇位継承のため都に上り、寵愛していた照日の前に別れの手紙と花筐を使わす。帝への恋慕のあまり、照日の前は狂女に姿を変えてしまうが、その思いは成就する。
けいせい仏の原近松門左衛門近松門左衛門作の歌舞伎で、坂田藤十郎が主演した。越前の梅永文蔵、三国の遊女今川の物語で、月窓寺などが登場する。
おくのほそ道松尾芭蕉元禄期の俳人・松尾芭蕉の紀行文。福井では北潟湖や永平寺、福井、敦賀などを訪れている。