「若越宝鑑」 (明治32年(1899) ) 〔福井県立図書館蔵〕
「日本名蹟図誌」の第5編として刊行された全3冊の地誌。編者の渡辺市太郎(豊陽)は愛知県出身で、刊行当時は京都に在住していました。郡ごとに名所旧蹟を記し、別に「社寺の部」を立てて神社仏閣の縁起と俯瞰図を載せています。本文は『越前国古今名蹟考』や『敦賀十勝』『若狭国志』など先行する地誌に基づいて書かれており、俯瞰図は実際に渡辺がその地を訪れて描いたものです。細密な銅版画による寺社の俯瞰図は、19世紀末当時の寺社の様子を伝える貴重な資料として多くの郷土誌に引用されています。当館所蔵本は郷土史家の山下与平の旧蔵書です。
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