デジタル文学館収蔵資料展「デジタルアーカイブで見てみよう 高見順と三好達治の世界」

開催概要
開催期間2024年8月17日(土)~
会場福井県ふるさと文学館 HP上 
内容県立図書館・県文書館・ふるさと文学館では、「デジタルアーカイブ福井」において、所蔵資料の画像の公開を行っています。
このたび、ふるさと文学館では、新たにデジタル化した高見順と三好達治の自筆資料、愛用品等20点の画像を公開します。
高見順の命日である8月17日の公開開始にあわせて、その中からふたりの作家の自筆資料や愛用品のいくつかをご紹介します。
展示資料高見順「或る魂」自筆原稿ほか3点
三好達治「卒業論文」ほか10点





















   





















「デジタルアーカイブで見てみよう🔍高見順と三好達治の世界」

高見順の命日である8月17日の画像公開開始にあわせて、ふたりの作家の自筆資料や愛用品のいくつかをご紹介します。レジェンドの筆跡や愛用の品々に触れ、身近に感じていただければ幸いです。

県立図書館・県文書館・ふるさと文学館では、デジタルアーカイブ福井において、所蔵資料の画像の公開を行っています。
これは、原資料の保存と研究促進を目的としており、今後も公開可能なものから順次増やしていく予定です。画像は、どなたでもご自宅のPCやスマートフォンで閲覧、ダウンロードが可能となります。

 
画像は、著作権保護期間を満了したもので、パブリックドメインとなり自由に利用できますが、二次利用にあたっては画像提供者名「デジタルアーカイブ福井」を表示してください。また、成果物のご恵与にご協力ください。  

  


これまでのデジタル展示
デジタル文学館 収蔵資料展「自筆資料で読む高見順の作品」
デジタル文学館 収蔵資料展「自筆資料で読む三好達治の作品」






V0011-00117 三好達治「陸軍幼年学校卒業証書」大正7年
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V0011-00117
三好達治は7月10日付にて大阪陸軍地方幼年学校を18歳で卒業し、東京陸軍中央幼年学校本科に進学。
「進学の時父と共に上京し、浅草寺その他をはじめて見物する。(「東京雑記」芸術新潮・昭・二五・一〇)同級の秩父宮とは机を並べてフランス語の学習をした。」(『三好達治全集』第12巻(筑摩書房、1966年)石原八束編「三好達治年譜」より)




V0011-00118 三好達治「東京帝国大学学士試験合格証」 昭和3年
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V0011-00118
1925年4月に文学部仏文科に入学。卒論を提出し、1928年3月、27歳で卒業。
仏文科同期卒業の級友の卒論は、小林秀雄「アルチュル・ランボー研究」、中島健蔵「シャルル・ボードレエル研究」、今日出海「ジャン・サルマンの戯曲における世紀病」、淀野隆三「ボヴァリー夫人」など。





V0011-00119 三好達治 卒業論文「ポール・ヴェルレーヌの「智慧」に就いて」1冊 昭和2年
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V0011-00119_001


三好卒論1


東京帝国大学仏文科に提出し、1928年3月卒業が認められたフランス語の論文。大学ノート19ページ分に美しい筆記体のフランス語で綴られている。指導教官はハンベル・クロード講師と辰野隆助教授。ヴェルレーヌの『智慧』における詩法の完成度について言及した。




   




V0011-00112 三好達治「月ほのかなる」書幅 昭和20年
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「月ほのかなる 丘のべに 花は伐られて 薪となる 乙酉即事 三好達治」
乙酉は1945年
『故郷の花』(1946年、創元社)に「乙酉即事」として所収
『文士の筆跡 3』詩人編 新装版(二玄社、1986年)に掲載






V0011-00113 三好達治「もくれん」書幅 
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花筐

「もくれん 達治  あはれしるをさなこころに ありなしの夢を語りて あまき香に咲きしもくれん その花の散りし不忘」
『花筐』(青磁社、1944年)に「あはれしる」として所収
『花筐』は、三国への移住に先立ち、秦秀雄の別荘で書き上げたと言われている。





V0002-00156 高見順「或る魂」草稿 昭和26年~32年頃か
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高見或る魂1


高見或る魂2

200字詰原稿用紙 綴じ ペン書き 
「或る魂の告白」第二部「風吹けば風吹くがまま」の草稿(一高時代の回想部分)

『高見順全集』第三巻(勁草書房、1970年)p227~253 



V0002-00026 高見順「取材ノート」昭和34年9月16日~19日 福井県・石川県・富山県
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V0002-00026_001  高見取材ノート1

1959年、中島健蔵、岡本太郎らと講演を行うため福井を訪れた際に使用したノート。

高見取材ノート2  

高見取材ノート3

福井での講演のあと芦原温泉に宿泊し、翌日は金沢に出かけている。宿の調度やしつらえが興味深かったのか、また生けすの魚を眺めてゴリの様子もスケッチしている。高岡市の名物のおやきにもふれ、ラベルが挟まれている。

V0002-00029 高見順「取材ノート」昭和30年代 愛知県
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高見取材ノート4

愛知県犬山を訪れ、桃太郎ゆかりの神社や由来をメモやスケッチに残した。

高見取材ノート5


                                 


  









shoei20240722


『草上記』(新潮社、1963年)
35編を収めたエッセイ集。『新潮』1957年5月号から9回にわたり連載された表題作は、詩人や詩歌文化全般にわたって批評したエッセイ。
   


V0011-00108 三好達治「草上記 五」原稿 12枚 ペン書き
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草上記1


昭和32年。400字詰原稿用紙12枚 校正原稿1枚 鉛筆書 雑誌「新潮」昭和32年9月号掲載。
能登半島を一周して羽咋の近郊の一の宮気多神宮を訪れた旅の随筆。思いがけず折口信夫の墓に立ち寄り、ふと詩歌集を読みたくなった。 



折口信夫墓





V0011-00109 三好達治「草上記 六」原稿 12枚 ペン書き
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草上記2


能登の旅から帰った後も折口信夫が妙に気にかかり、その詩歌を読み解いていく。
「前年一ヶ年連載の「月の十日」に比べて、その文體の速度を落し、屈折感を強めたところに思索の襞を深くしてゐるのは、後ち三十六年の連載「をちこち人」にも引継がれた著者晩年の文體の特徴であらう。」(『三好達治全集』第6巻(筑摩書房、1965年))石原八束による解題より





三好達治 愛用の家具

V0011-00060 三好達治旧蔵 机

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V0011-00058 三好達治旧蔵 飾り棚
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三好飾り棚
V0011-00061 三好達治旧蔵 本棚
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「デジタルアーカイブ福井」操作方法


操作方法1
操作方法2

操作方法3









会場位置MAP

会場_展示室