| タイトル | 著者名 | 内容紹介 |
| 赤猫異聞 | 浅田次郎 | 江戸から明治へ、混乱の世を襲った大火事。火の手が迫る伝馬町牢屋敷から、曰くつきの3人の囚人が解放された。千載一遇の自由を得て、命がけの意趣返しに向かった先で目にしたものは…。 |
| ハッピー・リタイアメント | 浅田次郎 | 定年を4年後に控えた、しがない財務官僚・樋口と自衛官・大友。2人が突如再就職先として斡旋された天下り組織。今イチ馴染めない2人は、教育係から秘密のミッションを言い渡される。浅田版「世紀の幸福論」。 |
| 金色の野辺に唄う | あさのあつこ | 静かな山あいの町で90歳の老女・松恵が息をひきとろうとしていた。看取るのは曾孫の東真、孫に嫁いだ美代子、近所の花屋店員の史明、娘の奈緒子。4人とも、松恵に救われた過去があった…。連作短編集。 |
| 13歳のシーズン | あさのあつこ | 中学の同じクラスの4人は、それぞれ家庭環境も違えば、性格も違う。だが、夏休みの宿題で4人が一緒に年表作りをすることに…。進研ゼミ「中学講座」で好評連載された、あさのあつこの作品がついに刊行。 |
| かれん | 安達千夏 | 飛行機事故で亡くなった千勢が遺した思いとはなんだったのか。彼女の身代わりとして働くことになった雪乃は、やがて千勢の過去、そして彼女をめぐる男たちに接近し…。現代人の孤独と再生を描いた書下ろし長編。 |
| 風の組曲 | 阿刀田高 | 「潮」2003年1月号～2004年6月号に連載された至芸の連作短編を単行本化。「つもり貯金」「青いドレス」「捜しもの考」「街のどこかで」など、身につまされる、ちょっと怖い話の数々を収録。 |
| ちいさなおはなし | 新井素子 | ふとん、ねこまた、くものいと、ひみつ、くしゃみなど。「おはなし」作りの名手が、身近で愛おしいものたちをモチーフに紡ぐショートショート15編。ひらがなから無尽に広がる、ことばが奏でるファンタジー。 |
| 三匹のおっさん | 有川浩 | 腕に覚えありの武闘派2名、機械をいじらせたら無敵の頭脳派1名。かつての悪ガキが結成した自警団が、今日も町内の悪を斬る。孫と娘の高校生コンビも手伝って、詐欺に痴漢に動物虐待。“アラ還”活劇小説。 |
| シアター! | 有川浩 | 小劇団「シアターフラッグ」―ファンも多いが、解散の危機が迫っていた…そう、お金がないのだ！！悩んだ主宰の春川巧は兄の司に泣きつく。司は巧にお金を貸す代わりに「２年間で劇団の収益からこの３００万を返せ。できない場合は劇団を潰せ」と厳しい条件を出した。 |
| 植物図鑑 | 有川浩 | 「お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか。咬みません。躾のできたよい子です」。ある日、道ばたに落ちていた彼。楽しくて美味しい道草が、やがて2人の恋になる…。有川浩、長編恋愛小説の決定版。 |
| 阪急電車 | 有川浩 | 恋の始まり、別れの兆し、そして途中下車…。8駅から成る、片道わずか15分間の阪急電鉄今津線で、駅ごとに乗り降りする乗客の物語。人生の決定的な瞬間が鮮やかに描かれた傑作。「図書館戦争」者の最新刊。 |
| フリーター、家を買う。 | 有川浩 | へなちょこ25歳がいざ一念発起。崩壊しかかった家族の再生と「カッコ悪すぎな俺」の成長を描く、勇気と希望の結晶。大ベストセラー「図書館戦争」「阪急電車」の者の最新長編小説。 |
| レインツリーの国 | 有川浩 | きっかけは「忘れられない本」。そこから始まったメールの交換。やりとりを重ねるうち、僕は彼女に会いたいと思うようになっていた。しかし、彼女にはどうしても会えない理由があって――。 |
| インド倶楽部の謎 | 有栖川有栖 | すべての運命が記されているというインドに伝わる「アガスティアの葉」。この神秘に触れようと、とある屋敷に「インド倶楽部」のメンバーが集まった。その数日後、イベントに立ち会った者が相次いで殺される。火村&アリスが、予言された死の謎を解き明かす。 |
| オー!ファーザー | 伊坂幸太郎 | 我が家は6人家族で大変なんだ。えっ、そんなの珍しくないって。まあ聞いてよ。母一人、子一人はいいとして、父親が4人もいるんだよ、それもアクの強いね…。連載終了から3年、伊坂エンタの真骨頂がついに刊行。 |
| オネスティ | 石田 衣良 | 幼馴染のカイとミノリが交わした約束、「どんな秘密もつくらない。お互い大好きだけど、恋愛も結婚もしない」。特別な関係を築くふたりに、周囲の人間は困惑するが…。究極の愛を描く渾身の長編小説。 |
| 再生 | 石田衣良 | 妻を喪い息子を一人で育てる父親。突然彼から別れを切り出されたキャリアウーマン。日々の仕事にうんざりする契約社員…。平凡な日常に舞い降りた小さな奇蹟。名作「約束」に連なる、現代の心の乾きを潤す短編集。 |
| 夜を守る | 石田衣良 | 昼はフリーター、夜はガーディアンエンジェル。上野・アメ横の平和を守るため、4人のガーディアンが今夜もガード下に全員集合。街を守ることに決めた4人の青春を描くストリートミステリー。 |
| きなりの雲 | 石田千 | 古びたアパートの住人たち。編みもの教室に通う仲間たち。失恋に傷ついたさみ子の新たな日々の物語。愛おしい人たちとのかけがえのない日々を描き、「群像」発表時から話題を集める者初の長篇小説。 |
| お江戸けもの医毛玉堂 | 泉ゆたか | 夫婦で営む養生所「毛玉堂」にやってくるのは、病める動物たちと悩める飼い主たち。“人情”という妙薬が、傷ついた心と体を癒していく…。江戸の世でも、ペットを思う気持ちは変わらない。もふっと可愛くほっこり温かい時代小説。 |
| 四十九日のレシピ | 伊吹有喜 | 母・乙美が、ある「レシピ」を残して亡くなった。それは、離れてしまった家族を再び呼び集め、奇跡のような時間をもたらす処方箋…。大切な人を亡くしたひとつの家族が、再生に向かうまでの49日間。 |
| 今度生まれたら | 内館牧子 | 70歳になった佐川夏江は、夫の寝顔を見ながらつぶやいた。「今度生まれたら、この人とは結婚しない」…。やり直しのきかない年齢になって、夏江はそれでもやりたいことを始めようとあがく。『終わった人』の者が放つ最新「高齢者」小説。 |
| 真昼なのに昏い部屋 | 江國香織 | 会社社長の夫と広い家に暮らす美弥子は、家事もしっかりこなす主婦。大学の先生でアメリカ人のジョーンズは、純粋な美弥子に心ひかれ…。恋愛のあらゆる局面を、かつてない文体で描きつくす意欲作。 |
| 極悪専用：リバーサイドシャトウ | 大沢在昌 | ヤンチャがすぎた俺は、裏社会の大物である祖父の命令で、マンションの管理人助手として働かされることに。だが、そこでは、殺しは日常茶飯事。俺の命がけの日々が始まった…。危険すぎるご近所系ノワールコメディ。 |
| 冬の狩人 | 大沢在昌 | 3年前にH県で発生した未解決殺人事件「冬湖楼事件」。その行方不明だった重要参考人からH県警にメールが届く。新宿署の刑事・佐江による護衛を条件に出頭するというのだ。しかし佐江は既に辞表を提出している。そんな刑事を“重参”はなぜ指名したのか…。 |
| 病気の魔女と薬の魔女 | 岡田晴恵 | 新型インフルエンザとは何か、どう予防するのか。ウイルス研究者がその怖さとワクチンの重要性を幅広く啓蒙するために書き下ろした、強毒性新型インフルエンザから生き残るための知恵が詰まった科学ファンタジー。 |
| いつも彼らはどこかに | 小川洋子 | 動物たちがいるから世界は素晴らしい。村のシンボルの兎、美しいティアーズラインを持つチーター…。人の孤独を包み込むかのような気高い動物たちの美しさ、優しさを、新鮮な物語に描く小説集。 |
| 不時着する流星たち | 小川洋子 | ヘンリー・ダーガー、グレン・グールド、エリザベス・テイラー…。世界のはしっこでそっと異彩を放つ人々をモチーフに、その記憶、手触り、痕跡を結晶化した珠玉の10篇。たくらみに満ちた不朽の世界文学の誕生。 |
| 人質の朗読会 | 小川洋子 | 遠く隔絶された場所から、彼らの声は届いた。紙をめくる音、咳払い、慎み深い拍手で始まる朗読会。祈りにも似たその行為に耳を澄ませるのは…。しみじみと深く胸を打つ、小川洋子ならではの小説世界。 |
| 約束された移動 | 小川洋子 | ハリウッド俳優Bの泊まった部屋からは決まって1冊本が抜き去られていた…。客室係の“私”だけが秘密を知る表題作など、者ならではの静謐で豊かな物語世界が広がる、珠玉の短篇6本を収録。 |
| 琥珀のまたたき | 小川洋子 | 妹を亡くし、閉ざされた家で暮らすオパール、琥珀、瑪瑙の三きょうだい。3人だけで独自に編み出した遊びに興じるうち、琥珀の左目にある異変が生じる。それはやがて、亡き妹と家族を不思議なかたちで結びつける…。 |
| RDGレッドデータガール はじめてのお使い | 荻原規子 | 世界遺産に認定される玉倉神社に生まれ育った鈴原泉水子は、宮司を務める祖父と静かな2人暮らしを送っていたが、中学3年になった春、突然東京の高校進学を薦められ…。書き下ろし新感覚ファンタジー開幕。 |
| RDG2 レッドデータガール はじめてのお化粧 | 荻原規子 | 心霊の存在や自分の不思議な力と向き合うために、東京の鳳城学園に入学した泉水子。その学園には、ある特殊な事情が隠されていた…。書き下ろし新感覚ファンタジーシリーズ、待望の続刊登場。 |
| RDG3 レッドデータガール 夏休みの過ごしかた | 荻原規子 | 秋の学園祭の準備で、泉水子たち生徒会執行部は、真響の提案で彼女の地元・長野の戸隠神社で合宿することになる。期待に胸弾ませる泉水子だったが、大きな災厄を引き起こす事件が…。大人気RDGシリーズ最新刊。 |
| RDG4 レッドデータガール 世界遺産の少女 | 荻原規子 | 夏休みが終わり学園に戻った泉水子は、正門でふと違和感を覚える。学園祭の今年のテーマは「戦国時代」。衣装の着付け講習会で急遽、戦国姫君のモデルを務めた泉水子に姫神が現れて…。 |
| RDG5 レッドデータガール 学園の一番長い日 | 荻原規子 | いよいよ始まった「戦国学園祭」。泉水子たち執行部は黒子の衣装で裏方に回る。八王子城攻めに見立てた合戦ゲーム中、高柳たちが仕掛けた罠に気づいた泉水子は、怒りが抑えられなくなり…。 |
| RDG6 レッドデータガール 星降る夜に願うこと | 荻原規子 | 泉水子は陰陽師を代表する高柳と対決し、世界遺産候補となる人物が判定される。姫神が人類を滅亡させないため、泉水子と深行は新たな道を歩む…。感動のラスト。ついにRDGシリーズ、完結。 |
| トワイライト シャッフル | 乙川優三郎 | 大佛次郎賞受賞作『脊梁山脈』で「戦後」を描いた者の現代小説。房総半島の街で自己を見失いかけ、時に夢を見、あがく、元海女、落魄したジャズピアニスト、旅行者、女性郵便配達人…。滋味あふれる13篇。 |
| 露の玉垣 | 乙川優三郎 | 外様で唯一、改易を免れた新発田藩。旱魃、火災、水害で窮乏にあえぐ小藩を支えたのは名もなき家臣だった…。儚い家臣の運命と武家社会の実像を描く連作短篇集。すべて実在した人物を通して真の「品格」を問う。 |
| ピース・オブ・ケーキとトゥワイス・トールド・テールズ | 金井美恵子 | あたしとまだ3つだったあんたを置いて、とうさんは家を出て行った…。過ぎ去った長い時間の濃密な記憶と、緻密な描写による重層的なコラージュが織り成す甘美な物語。5年ぶり待望の新作小説。 |
| 鷺と雪 | 北村薫 | 日本にいるはずのない婚約者が写真に写っていた。良家の令嬢・英子が解き明かしたからくりとは。帝都に忍び寄る不穏な足音。昭和11年2月、雪の朝、運命の響きが耳を撃つ。「ベッキーさん」シリーズ完結。 |
| 中野のお父さん | 北村薫 | 体育会系な文芸編集者の娘&定年間際の高校国語教師の父が挑むのは、出版界に秘められた「日常の謎」。大手出版社の文宝出版を舞台に繰り広げられる8つのミステリーの推理の結末やいかに…。 |
| 中野のお父さんの快刀乱麻 | 北村薫 | 外に出られなくても本の中は謎でいっぱい。「『武蔵野夫人』に「夫人」と付けたのは誰?(大岡昇平の真相告白)」、「菊池寛の将棋小説の疑問に挑む(菊池寛の将棋小説)」など6篇を収録。本と日常の謎はコタツ探偵におまかせ。 |
| 中野のお父さんは謎を解くか | 北村薫 | 病床の夫のつぶやきの意味とは?当て逃げ事故の意外な犯人は?泉鏡花が秋声を殴った理由とは?編集者の娘が職場や本の中で出合う謎を父が解く。父と娘の名探偵コンビの活躍を描く8篇を収める。 |
| 死ねばいいのに | 京極夏彦 | 無礼な男が、死んだ女のことを尋ねる。その言葉に暴かれる嘘、晒け出される業、剥き出しの真実。この世に不思議なことがただひとつあるとすれば、それは…。京極夏彦が紡ぐ究極のミステリー。 |
| 女神記 | 桐野夏生 | 激しい求愛の果て、イザナキイザナミは2つに引き裂かれた。孤独の牢獄、黄泉の国でひとり闘い続ける女神イザナミのもとに、南の島の巫女が招かれる…。物語の鬼神が描く、血と贖いのスペクタクルロマン。 |
| 阿修羅 | 玄侑宗久 | 妻は3つの「わたし」を生きていた。交叉する人格に対峙する夫と医師。それぞれの「わたし」という物語はいかに紡がれたのか…。記憶と意識、情念と無意識の深い闇に挑んだ畢生の傑作。 |
| 四雁川流景 | 玄侑宗久 | 出逢い、別れ、そして流れゆく、川の水の如き群像の心。龍が淵公園、櫟平団地、四雁川。僧侶にして芥川賞作家の者が、想像の町を舞台に人々の生と死を緻密に描く。仏教、禅に通じる世界観の豊かな短編集。 |
| 龍の棲む家 | 玄侑宗久 | 父が呆けたと兄から知らされ、実家へ戻ってきた幹夫は、父と出かけた公園で介護のプロ・佳代子と出会う。一緒に父の記憶のおもちゃ箱を覗き込むうち…。自由でしなやかな人の絆を芥川賞作家が描く傑作小説。 |
| ソナチネ | 小池真理子 | 「沈黙のひと」で吉川英治文学賞を受賞し、作家としていよいよ充実の時を迎えた小池真理子の短編集。「官能」と「生死」をテーマにした、あなたの心をかき乱す、7つの物語を収録。 |
| 異形のものたち | 小池真理子 | “この世のものではないもの”は、いつも隣り合わせでここにいる…。法事の帰りに立ち寄った山荘の地下道で、得体の知れない“何か”が蠢く「山荘奇譚」、怖くも懐かしい鮮やかな幻想「緋色の窓」など、甘美な恐怖が心奥をくすぐる、6つの幻想怪奇小説。 |
| Kiss：接吻 | 小池真理子 | 唇を重ねると、千の言葉が渦巻く。そこに嘘はなかった。生と性の、あられもない交わり。名手にしか描けない恋と愛、そして人生…。大人にしかわからない男女の営みを描く9つの恋愛小説。 |
| あんちゃん、おやすみ | 佐伯一麦 | 男の子には突破しなければならない関門がある。一人寝、おつかい、メンコ勝負、補助なし自転車、クロールでの25メートル、親友とのケンカ、淡すぎる恋…。宝物は秘密基地に隠していたあの頃、風の声が聞こえたあの時代、川も杜も空き地もみんな友達だった。 |
| ピロティ | 佐伯一麦 | マンションが現代の長屋なら、管理人は長屋の大家さんのようなものだ。後任に仕事を引き継ぐ管理人の言葉を通じて、人間の心の深層を野間文芸賞作家が軽妙なリズムで描く。 |
| 日本航空の正体 | 佐高信 | JALは加害者なのか。それとも被害者なのか。JALでは何が起きていたのか。跳梁跋扈する政財官のトップたち。国を巻き込んだ熾烈な人事抗争…。その闇を暴き、「会社という生きもの」の本性を考えるための1冊。 |
| お尋者：物書同心居眠り紋蔵 | 佐藤雅美 | 江戸で評判の娘義太夫の花形・雛太夫が寄席に穴を開けた。どうやら男がらみらしい。相手の男・七蔵は雛太夫の幼いころから面倒を見てきたのが、いつしか男女の仲になったのだという。紋蔵の捜査で明らかにされる七蔵の正体は…。人気シリーズ「物書同心居眠り紋蔵」の最新刊刊行。「まあ聞け、雛太夫」他七編を収録。 |
| 捨てる神より拾う鬼：縮尻鏡三郎 | 佐藤雅美 | 仔細あってお役目を外され、「しくじり役人」となった拝郷鏡三郎。左遷先の大番屋に持ち込まれる様々な相談事に今日も東奔西走。さらに娘が離縁して、気がかりは増すばかり…。大人気シリーズ第4弾。 |
| 首を斬られにきたの御番所：縮図鏡三郎 | 佐藤雅美 | 後家人としての職をしくじり、出世の道を外れた大番屋元締・拝郷鏡三郎。彼のもとには、毎日のように市井より難問、相談事が持ち込まれる。公事宿を舞台に江戸の社会の奥深さを描く短篇連作集。 |
| 縮尻鏡三郎 上・下 | 佐藤雅美 | 有能であるが故に大番屋の元締に左遷された鏡三郎が持ち込まれる事件を次々と解決。江戸に暮らす人々の生活を情感豊かに描きだす |
| 当たるも八卦の墨色占い：縮尻鏡三郎 | 佐藤雅美 | 御家人としての出世街道をしくじり大番屋元締となり、日々持ち込まれる数々の厄介事を、なんとかやりくりする鏡三郎。色深い髪結いの女房にみなが手を焼いて困っているというが…。大人気シリーズ第5弾。 |
| 美女二万両強奪のからくり：縮尻鏡三郎 | 佐藤雅美 | 町会所から千両箱が消えた。前代未聞の事件は幕閣の醜聞に発展する。殺される証人、予測不能な展開。狡猾な事件の黒幕に迫れるか。冷酷非道な悪に立ち向かう同心の決死の闘いを描く。大人気シリーズ第9弾。 |
| 夢に見た娑婆：縮尻鏡三郎 | 佐藤雅美 | 鏡三郎が行きつけの店で楽しむ鳥肉料理。だが近ごろ、問屋仲間でおかしな動きをする輩が。鳥の仲買人・新三郎が陥った窮地。鏡三郎はひと肌脱ぐべく、東へ西へ奔走する…。大人気シリーズ第7弾。 |
| 頼みある仲の酒宴かな：縮尻鏡三郎 | 佐藤雅美 | 日本橋の大店・白木屋の身代が、わが物だと鏡三郎に掛けあう老婆。そして同居する謎の腕利きの浪人の正体とは。老婆の戯言が、大名家をゆるがす思わぬ騒動へ。人気シリーズ第8弾。 |
| 老いらくの恋：縮図鏡三郎 | 佐藤雅美 | 大番屋元締の鏡三郎のもとに持ち込まれる数々の厄介事。娘の家の隣に、米取引で儲けた大金を隠し持つという噂の隠居が越してきて…。酸いも甘いもかみ分けて、それでも人は恋をする。人気シリーズ第6弾。 |
| たどりそこねた芭蕉の足跡：八州廻り桑山十兵衛 | 佐藤雅美 | 働くばかりが能ではないと、ちゃっかり縄張り外の出羽に向かい、「おくの細道」をなぞろうとした十兵衛。ところが盗賊一味と同じ道を辿ってしまい…。表題作など8篇を収録。好評シリーズ第7弾。 |
| やる気のない刺客：町医北村宗哲 | 佐藤雅美 | 宗哲は元渡世人で、今は小さな医院を開いている。いろいろな患者が訪れるが、厄介な頼み事も時にはある。人宿に奉公の口を探しに来た女が持ち込んだ、騒動の意外な顛末とは…。人気シリーズ第2弾。 |
| 四両二分の女：物書同心居眠り紋蔵 | 佐藤雅美 | 奉行所が敢行した前代未聞の刑「吉原送り」に一矢報いようとした紋蔵だったが…。人気シリーズ「物書同心居眠り紋蔵」の最新刊刊行。「名誉回復の恩賞」ほか7編収録。 |
| 男嫌いの姉と妹：町医北村宗哲 | 佐藤雅美 | 浜松町の茶問屋・駿河屋には、みちとちよという三十路の姉妹がいる。ふたりともかなりの器量よしだが、人知れぬ悩みがあった…。元渡世人にして腕利きの医者、「町医北村宗哲」シリーズ完結。 |
| 町医北村宗哲 | 佐藤雅美 | 江戸・芝神明前の医院はいつも大繁盛。腕利きである上、義に厚い宗哲。訳あって人を斬り逃亡していた過去もあって、つい患者たちの厄介な頼み事を聞いてしまう。人情とペーソス溢れる待望の新シリーズ。 |
| 白い息：物書同心居眠り紋蔵 | 佐藤雅美 | 盗んだ弁当を食べた男が変死した。毒薬を買ったのは誰か。南町奉行所で内勤30余年、念願かなって定廻りに任じられた紋蔵が、人生の哀歓をかみしめる…。絶好調シリーズの最新刊。 |
| 八州廻り桑山十兵衛 | 佐藤雅美 | 悪党者を取り締まる八州廻りの桑山十兵衛は男やもめ。各地で事件を解決する内に判明した、娘の真の父、亡妻の意外な密通相手とは |
| かぞえきれない星の、その次の星 | 重松清 | 感染症がひろがり休校になってしまった春、子どもたちの為にこいのぼりが企んだのは…。いまの時代の子どもたち、家族、この国で在った過去、そしてあなたの未来。切なく温かく優しい物語集。『小説 野性時代』に掲載したものに書き下ろしを加えた全11篇。 |
| とんび | 重松清 | 昭和37年の秋、長男アキラ誕生。愛妻・美作子さんと、我が子の成長を見守る日々は、ヤスさんがようやく手に入れた「家族」のぬくもりだった。しかし…。魂が涙する父親物語の最高傑作。 |
| 星のかけら | 重松清 | それを持っていれば、どんなにキツいことがあっても耐えられるというお守り「星のかけら」。ウワサでは、誰かが亡くなった交通事故現場に落ちているらしい。いじめにあっている小学六年生のユウキは、星のかけらを探しにいった夜、不思議な女の子、フミちゃんに出会う――。生きるって、死ぬって、一体どういうこと? 命の意味に触れ、少しずつおとなに近づいていく少年たちの物語。 |
| バレンタイン：短篇集 | 柴田元幸 | アメリカ現代小説の紹介者・翻訳者として、さらには講談社エッセイ賞を受賞した名エッセイストとして知られる者、初の小説集。エッセイがいつの間にか小説に…。そんな日本の小説には例がないような短篇が満載。 |
| 母への子守歌：自伝小説 | 白川好光 | 7人の父母に育てられた者。まだ見ぬ産みの母、育ての母の幻を追い続ける。幻の母にありがとう。人生感謝の生き方がここに。数奇な運命を生き抜いた自伝小説。 |
| 鬼九郎孤月剣 | 高橋克彦 | 風魔が我が身を付け狙うは、己に流れる血ゆえか。愛染明王の刺青を背負い、美貌の剣士、鬼九郎は京を目指す。闇夜に光るは孤月剣…。鬼九郎、空前絶後の大激闘。豪華絢爛、股旅冒険活劇。 |
| 蘭陽きらら舞 | 高橋克彦 | 若衆髷を結い、女と見まごう美貌だが、役者仕込みの俊敏さで荒事もこなす蘭陽が、相棒の春朗と江戸の難事件に挑む。胸にしみる人情話から背すじも凍る幽霊譚まで捕物帖の醍醐味が満載。シリーズ第4弾。 |
| 湯けむり浄土：花輪大八湯守り日記 | 高橋義夫 | 新庄領外れの山深い湯治場・肘折温泉。その“湯守り役”を与えられた若き藩士・花輪大八と、ひとくせもふたくせもある宿屋の面々。そして、ワケありの湯治客たち…。痛快で人情あふれる書き下ろし時代小説。 |
| 魔物：御隠居忍法 | 高橋義夫 | 12年に1度の奉納試合。前回その凶猛な剣で2人を殺して優勝した斎木源助が、再び出場する。不穏な空気の中、剣術道場の意地と遺恨がぶつかり合う。立会人は、御隠居・鹿間狸斎…。シリーズ最高傑作。 |
| 新*リア王 上・下 | 高村薫 | 「晴子情歌」で母と向き合った彰之は禅僧になり10年後、政治家の父・榮を草庵に迎えた…。保守王国崩壊が兆した1980年代の永田町と青森。政治一族の亀裂と近代日本の失敗を描く長編。 |
| 太陽を曳く馬 | 高村薫 | 合田雄一郎がミレニアムを挟んで挑む2つの事件。動機と死体の接点はいったいどこに。血塗れの惨劇と僧侶の轢死には共通項が…。「晴子情歌」に始まる3部作完結篇、現代の東京に降臨。 |
| 愛されなくても別に | 武田綾乃 | 学費のため、家に月8万を入れるため、日夜バイトに明け暮れる大学生・宮田陽彩。浪費家の母を抱え、友達もおらず、ただひたすら精神をすり減らす…。そんな宮田の日常は、傍若無人な同級生・江永雅と出会ったことで一変する。 |
| 黄金の夢の歌 | 津島佑子 | この世界の果てには、懐かしくやさしい詩がある。不思議な男の子の声に導かれ、中央アジアの草原をさまよう「あなた」。歴史の奥に秘められた、人間を励ます叙事詩の意味を探る最新長篇小説。 |
| 風の鳴る国境 | 角田房子 | 大学で仏文専攻の明子、豊かな家庭で育ち、ピアニストを目指す早苗、共に23歳の二人はそれぞれの夢を叶えようとパリでの留学生活を始める。対照的な二人がパリでの生活でどんなふうに成長していくのか。おしゃれなパリの描写、二人の恋愛など、ドキュメンタリー作家の者がはじめて手掛けた小説。 |
| おんな飛脚人 | 出久根達郎 | めっぽう足が速い韋駄天まどかと清太郎は、偶然同じ日に、飛脚問屋「十六屋」で働きはじめた。風のように走る江戸の町々で起こる、手紙にまつわる人情話、不思議な出来事、捕物帳。やがて、若い二人それぞれの、過去と胸に秘めた思いが、明かされてゆく。江戸庶民の生活と人情、そして、ほのかな恋を爽やかに描く、心あたたまる長編時代小説。庶民の人情と夢のせて、娘飛脚が大江戸をはしる！ |
| 線は、僕を描く | 砥上裕將 | 両親を交通事故で失った大学生の青山霜介は、アルバイト先の展覧会場で水墨画の巨匠・篠田湖山と出会う。なぜか湖山に気に入られ、その場で内弟子にされてしまう霜介。それに反発した湖山の孫・千瑛は、翌年の「湖山賞」をかけて霜介と勝負すると宣言する。 |
| 熊野物語 | 中上紀 | 熊野には、太古より、沸々とあふれ続ける数多の伝説がある。「浮島の森」「常世の里」「渡海」「餓鬼阿弥」など、熊野の神秘的な伝承をもとに、柔らかな感性で新しい伝奇をつむぎ出した連作短編集。 |
| 月花の旅人 | 中上紀 | 恋した男は、古の人間の記憶を持つという。胸の高鳴りが女を記憶の迷路へ誘い込む。永遠の果てに男が求めるものは何なのか。終わりなき旅が今、始まる…。時空を超えるスケールで描く書き下ろし長編小説。 |
| いちにち8ミリの。 | 中島さなえ | 届かない想いまで、あと何ミリ…。父・中島らもを超える物語の紡ぎ手・中島さなえが描く、どこかにありそうで、どこにもなかった物語。表題作ほか、「ゴリづらの木」「手裏剣ゴーラウンド」の2つの短編を収録。 |
| 悪と仮面のルール | 中村文則 | 巨大な陰謀の裏には、誰にも知られることのない、ひとつの小さな恋愛があった。「邪」の家系に生まれた僕は、巨大な「悪」を超えられるのだろうか…。芥川賞作家が挑む、渾身の書き下ろしサスペンス長編。 |
| 掏摸 | 中村文則 | 天才スリ師に課せられた、不条理な仕事。失敗すれば殺され、逃げれば親しくしている子どもを殺される。依頼者の木崎は彼にとって絶対的な運命の支配者となった…。圧倒的な緊迫感とディテールで描く話題作。 |
| ピスタチオ | 梨木香歩 | 緑溢れる武蔵野に老いた犬と住む棚。アフリカ取材の話が来た頃から、不思議な符合が起こりはじめる。そしてアフリカで彼女が見つけたものとは…。雄大で繊細な物語創生の物語。待望の最新長篇小説。 |
| 円卓 | 西加奈子 | 三つ子の姉をはじめ、大家族に愛されて暮らす小3の琴子は、口が悪くて少し偏屈。好きな言葉は「孤独」…。新たな命や夏休みのある出来事を経て、悩み考え成長する姿をユーモラスに温かく描いた感動傑作。 |
| ユリゴコロ | 沼田まほかる | 「私は人を殺す時だけ、世界とつながれるのです」。暗黒の欲望にとり憑かれ、さまよう魂。運命は、たったひとつの愛と出会わせた…。おそるべき筆力で描き切った衝撃の恋愛ミステリー。 |
| 禁猟区 | 乃南アサ | 君なのか、俺を嗅ぎ回っていたのは。警察内部の犯罪を追う監察官はプロを追うプロ。隠密作戦を貫いて四方から密猟者を狩出してゆく…。監察チームの頭脳プレーを描く本邦初の警察インテリジェンス小説、ここに誕生。 |
| 自白：刑事・土門功太朗 | 乃南アサ | まだ科学捜査も動機なき犯罪もなかった時代、「鬼」と呼ばれた伝説の名刑事がいた…。地道な捜査で容疑者を追いつめる「落としの達人」の迫真の事件簿。刑事小説の名手、乃南アサによる新シリーズ開幕。 |
| 私(わたし)のこと、好きだった? | 林真理子 | 人気アナウンサーだった美季子は、現在若い女子アナたちの管理職として働く、独身の42歳。彼女を取り巻く環境は若い時とは違う。ある日友人・兼一と再会し…。輝きを失わない40代の生き方を描く恋愛文学の真髄。 |
| 小説8050 | 林真理子 | 従順な妻と優秀な娘にめぐまれ、完璧な人生を送っているように見える大澤正樹には秘密がある。有名中学に合格し医師を目指していたはずの長男の翔太が、7年間も部屋に引きこもったままなのだ。「引きこもり100万人時代」を背景にした、絶望と再生の物語。 |
| 本朝金瓶梅：西国漫遊篇 | 林真理子 | お伊勢参りのご利益か、自慢のモノがこっそりと回復した慶左衛門。江戸への帰り道、懲りずに様々な女がらみの騒動を巻き起こすが…。色と欲にまみれた男女を描いた、痛快かつエロティックな時代小説第3弾。 |
| 六条御息所源氏がたり 1（光の章） | 林真理子 | 恋愛小説の名手が、「源氏物語」をモチーフに描いた究極の恋愛小説。物語の語り部は悲劇の女性・六条御息所。彼女の目を通して見ると、全く新しい『源氏物語』の世界が現れる。リアルな恋愛小説としても楽しめる書。 |
| 六条御息所源氏がたり 2（華の章） | 林真理子 | 恋愛小説の名手が、「源氏物語」をモチーフに描いた究極の恋愛小説。物語の語り部は悲劇の女性・六条御息所。彼女の目を通して見ると、全く新しい『源氏物語』の世界が現れる。リアルな恋愛小説としても楽しめる書。 |
| 天地人 上・下 | 火坂雅志 | 乱世の新しい風を取り入れ、しかし“義”の心は不動。上杉家の執政・直江山城守兼続を描いた大河ロマン。新潟日報、信濃毎日新聞などで好評連載、待望の単行本化。歴史小説の雄が放つ、渾身の超大作。 |
| 幸福な生活 | 百田尚樹 | 愛する人の“秘密”をのぞいてはいけない…。最後の1行がこんなに衝撃的な小説はあったろうか。圧倒的ストーリーテラーが贈る、稀代の怪作誕生。表題作ほか、全18話を収めた掌編小説集。 |
| 新・御宿かわせみ | 平岩弓枝 | 幕末の戦乱で東吾は行方不明、畝源三郎も落命するが、花世や麻太郎、源太郎たちは逞しく成長し、激動の時代を確かな足取りで歩き出す…。時代は変わっても変わらぬ人情を映し出す、大河小説第2部スタート。 |
| 華族夫人の忘れもの：新・御宿かわせみ 2 | 平岩弓枝 | 「かわせみ」に逗留する華族夫人は、思いのほか気さくな人柄だが、築地居留地で賭事に興じて千春を心配させる。果たしてその正体は…。ますます好調、明治が舞台の「新・御宿かわせみ」第2弾。 |
| 花世の立春：新・御宿かわせみ 3 | 平岩弓枝 | 花嫁修業には目もくれなかった花世が、源太郎と祝言をあげることに。源太郎も法律を学ぶ身で十分な収入がなく、不安を抱えていた…。ふたりの門出を描く表題作など全6篇を収録。「明治のかわせみ」第3弾。 |
| 蘭陵王の恋：新・御宿かわせみ 4 | 平岩弓枝 | 麻太郎の親友・凛太郎から恋心を打ち明けられた千春。凛太郎が亡兄の未亡人から再縁を求められる騒動の中、ふたりの気持ちはひとつに…。ドラマ化決定「新・御宿かわせみ」最新刊。 |
| 千春の婚礼：新・御宿かわせみ 5 | 平岩弓枝 | 千春と凛太郎の婚礼の後、麻太郎は、元岡っ引きの仙五郎から、顔形の違う人間がひとりになって殺されたと聞かされる…。明治に舞台を移した「新・御宿かわせみ」第5弾。表題作など全5篇収録。 |
| お伊勢まいり：新・御宿かわせみ 6 | 平岩弓枝 | 大川端の旅宿「かわせみ」は、大嵐で甚大な被害を受けた。しばらく休業を余儀なくされた女主人るいのもとに幕末に非業の死をとげた畝源三郎の妻・千絵が訪れ、長助やお吉とともにお伊勢まいりに誘われ…。 |
| 青い服の女：新・御宿かわせみ 7 | 平岩弓枝 | 大嵐で屋根瓦を吹きとばされ、休業していた旅宿「かわせみ」。修理も終わり、1ケ月ぶりの店開き、古くからの常連客が今まで通り戻ってきてくれるかと、不安を抱えていたるいだったが…。 |
| 北前船の事件：はやぶさ新八御用旅 4 | 平岩弓枝 | 谷中・感応寺境内で、殺人死体が見つかった。その直後、お鯉が忽然と消えた。越後・佐渡に向かった新八郎に、十数年前の抜け荷船の影が差す…。人気シリーズ御用旅の第4弾。 |
| 諏訪の妖狐： はやぶさ新八御用旅 5 | 平岩弓枝 | 築地本願寺脇の水路にあがった女の水死体。懐中にあった紫水晶の観音像が唯一の手がかり。同じ頃、内藤新宿で見つかった甲府勤番の惨殺体。不思議な事件が新八郎を甲府、諏訪へ走らせた…。シリーズ第5弾。 |
| 紅花染め秘帳： はやぶさ新八御用旅 6 | 平岩弓枝 | 隼新八郎は、向島の松倉屋別邸に住む見知らぬ住人と、別邸の主・松倉屋聖之助とその番頭の失踪事件、および山形の原田家に代々伝わる紅花染めの秘帳が盗まれた事件の相談をうけ…。謎が謎を呼ぶ、シリーズ第6弾。 |
| 聖徳太子の密使 | 平岩弓枝 | 智恵に優れた白猫・北斗、優しく機転の利く三毛猫・オリオン、腕自慢の虎猫・スバル。彼らをお供に、聖徳太子の愛娘・光は旅立つ。数多の危難を乗り越えた先に待っていたのは…。血湧き肉躍る、興奮と感動の冒険譚。 |
| あなたに会えて困った | 藤崎翔 | 善人と書いて「ヨシト」、なのに空き巣で前科二犯の「俺」。出所早々忍び込んだ豪邸の主は、初恋相手の美女マリアだった。後日、偶然を装って再会し、急速に距離を縮めていく。だが、「主人のこと、殺してくれない?」と驚きの依頼が…。 |
| わかって下さい | 藤田宜永 | 恋は、遠い日の花火なんかじゃない、今そこにあるもの。恋は、若者たちの特権なんかじゃない、熱い思いのストックなら、たんと持っている。21世紀が忘れ去ってしまった恋の衝動を求めて彷徨う珠玉の6篇。 |
| 愛の領分 | 藤田宜永 | 妻に先立たれた男と、不倫相手の自殺を経験した女。偶然の出会いが2人の日常に微かな彩りを添えていく…。待望の恋愛長篇。 |
| 怒鳴り癖 | 藤田宜永 | 気が短く、つい怒鳴り散らしてしまう私が、遭遇したおやじ狩り。これは、部下の復讐なのか…。平穏な日常に立つさざなみが、彼らを狂わせる。人生の「迷路」に迷い込んだ6人の男の物語を収録。 |
| いつかは恋を | 藤田宜永 | 夫亡き後、町工場を支えてきた久美子は、寺坂という男と知り合う。妻、母、社長など様々な顔を使い分けてきた久美子だが、今、恋する女の顔を取り戻せるのか。中年男女の密かな心模様を描く長編恋愛小説。 |
| 還暦探偵 | 藤田宜永 | 還暦を迎えて飲み仲間となった腐れ縁コンビが、同窓のマドンナと街角でばったり。彼女の哀願を断りきれず、探偵を引き受けた。ドジを重ねつつ、迷宮を切り裂く快感が男たちを襲う…。短編集、熟年組。 |
| 探偵・竹花 帰り来ぬ青春 | 藤田宜永 | 竹花の旧友、国分英二郎の遺体が発見された。自殺を疑う国分の娘・麗子の依頼で調査を開始した竹花だったが、事態は意外な方向に…。息を継がせぬ展開と、驚愕の結末。孤高の探偵が活躍する正統派ハードボイルド。 |
| 探偵・竹花 孤独の絆 | 藤田宜永 | 窮屈な世の中で、恋人、夫婦、親子への幻想を抱きながら生きる現代人たち。還暦の私立探偵・竹花のもとに今日も救いを求める依頼が…。謎と心の迷いまでも解決する私立探偵。傑作ミステリー登場。 |
| 探偵・竹花 女神 | 藤田宜永 | 大阪のロッカー屋から竹花に荷物が届く。あいりん地区で行き倒れた男が差出人に託したものだった。そしてある女優から、竹花に届いた荷物が彼女の父親のものだと伝えてきた人を捜してほしいという依頼が舞い込み…。 |
| 探偵・竹花 潜入調査 | 藤田宜永 | 恋人や夫婦、親子間での知られざる一面。孤高の探偵が、壊れていく現実世界に立ち向かう。表題作のほか、3編を収録した珠玉のミステリー集。クールな私立探偵が人間の悲しい性に寄り添い、事件を解決する。 |
| 敗者復活 | 藤田宜永 | 昔の仲間からの電話、別れた妻との再会、息子との対立、経営するバッティングセンターの売却話…。眠っている闘争心を呼び覚まされた男の血が静かに滾り始める。「週刊アサヒ芸能」好評連載、待望の書籍化。 |
| デフ・ヴォイス | 丸山正樹 | 結婚に失敗し職場でも挫折した荒井は手話通訳士の資格をとった。たちまち売れっ子となり、 刑事事件の被告になったろう者の通訳を依頼され、不承不承引き受ける。 実は16年前、ろう者が起こした殺人事件に巻き込まれ、苦い思いをしていたのだ。 しかし新たな殺人事件が起き、荒井はやがて正面からろう者のコミュニティと自分の過去に対峙していくことになる。 第18回松本清張賞の最終候補にまで残り、読書メーターでも話題となった社会派の力作。 |
| 花降り | 道浦母都子 | 同窓会で再会したふたりは、ふとしたことから毎年、桜を観にいくのが恒例になった。そして、いつしか心は寄り添うようになるが、男には家庭があった…。歌人・道浦母都子の初の小説。 |
| 貘の檻 | 道尾秀介 | あの女が私の眼前で死んだ。かつて父親が犯した殺人に関わった女が、今なぜ。真相を探る私を襲う異様な出来事。真実は「悪夢」の中に隠されている…。幻惑 |
| カササギたちの四季 | 道尾秀介 | 開店して2年、店員は2人。赤字経営継続中の「リサイクルショップ・カササギ」。そこには確かな修理技術と、少しの秘密がある。あなたが素直に笑えるよう、真実をつくりかえることも…。直木賞受賞第1作。 |
| 光媒の花 | 道尾秀介 | 痴呆の母を抱える中年男性、ホームレス殺害に手を染めた小学生の兄妹…。大切な何かを守るため、人は悲しい嘘をつく。1匹の蝶が絶望の果てに見た光景とは…。人間の弱さと優しさを描く連作長編。第23回山本周五郎賞受賞作 |
| 境遇 | 湊かなえ | デビュー作の絵本がベストセラーになった陽子と、新聞記者の晴美は親友同士。ともに幼いころ親に捨てられた過去を持つ。ある日、陽子の息子が誘拐され…。人と人との“絆”を描く、ヒューマンミステリー。 |
| 告白 | 湊かなえ | わが子を亡くした女性教師が、終業式のHRで犯人である少年を指し示す。ひとつの事件をモノローグ形式で「級友」「犯人」「犯人の家族」から、それぞれ語らせ真相に迫る。第29回小説推理新人賞受賞作。 |
| クレオパトラ 上・下 | 宮尾登美子 | 紀元前1世紀のエジプトに降臨した美しき星・クレオパトラ。神に導かれ、弱冠18歳で女王として民のために生きる決意を固めたクレオパトラは、エジプトを脅かすローマ将軍達との危うい駆け引きの中で、運命の人シーザーと巡り合う――。宿命を背負いながら靱（つよ）く生きる女性を描いて圧倒的な共感を得てきた者が、古代地中海世界を彩った古（いにしえ）の魂と呼応して生み出した、壮大で華麗な物語。 |
| 天璋院篤姫 上・下 | 宮尾登美子 | 18歳で藩主斉彬（なりあきら）の養女となった篤姫は薩摩島津家分家に生まれた学問好きな姫であった。その才覚、器量を見込んだ斉彬は画策の末、篤姫を13代将軍家定の正室として江戸城に送り込んだ。形ばかりの結婚に耐え、病弱な夫を支え将軍御台所として大奥3000人を見事に統（す）べる篤姫には、養父斉彬の密命が……。 |
| 誰かが足りない | 宮下奈都 | 足りないことを哀しまないで、足りないことで充たされてみる。偶然同じ時間に人気レストランの客となった人々の、来店に至るまでのエピソードと前向きの決心。注目の「心の掬い手」がしなやかに紡ぐ渾身作。 |
| さよならの儀式：8 Science Fiction Stories | 宮部みゆき | 虐待を受ける子供とその親を救済する奇蹟の法律「マザー法」。でも、救いきれないものはある(「母の法律」)。孤独な老人の日常に迫る侵略者の影。覚醒の時がきた(「戦闘員」)。淡く美しい希望が灯る、心ふるえる8つの物語。 |
| ペテロの葬列 | 宮部みゆき | 『誰か』『名もなき毒』に続く、杉村三郎シリーズ第3弾。拳銃を持った老人によるバスジャックという事件に巻き込まれた杉村は、いつしか巨大な悪の渦の中に…。魂が震える現代ミステリー。 |
| おそろし：三島屋変調百物語事始 | 宮部みゆき | ある事件を境に心を閉ざした17歳のおちかは、叔父夫婦に預けられ、人々から「変わり百物語」を聞くよう言い付けられる。彼らの不思議な話はおちかの心を溶かし、やがて事件も明らかに…。宮部みゆきの「百物語」。 |
| あんじゅう：三島屋変調百物語事続 | 宮部みゆき | 三島屋の行儀見習い、おちかのもとにやってくる客は、みんな胸の内に「不思議」をしまっている。ほっこり温かくちょっと奇妙でぞおっと怖い、4つの物語。いたずら坊主、若侍、偽坊主など、助っ人続々登場。 |
| 泣き童子：三島屋変調百物語参之続 | 宮部みゆき | 江戸は神田。叔父の三島屋へ行儀見習いとして身を寄せるおちかは、叔父の提案で百物語を聞き集めるが…。不思議な話が、語る者、聞く者の心をゆっくりと解いてゆく。不思議で切ない怪談「三島屋」シリーズ第3巻。 |
| 三鬼：三島屋変調百物語四之続 | 宮部みゆき | 江戸で人気の袋物屋、神田の三島屋は、“お嬢さん”のおちかが一度にひとりの語り手を招き入れての変わり百物語も評判だ。訪れる客は、あの世やあやかしの者を通して、せつない話、こわい話、悲しい話を語り出す…。 |
| あやかし草紙：三島屋変調百物語伍之続 | 宮部みゆき | 江戸は神田の筋違御門先にある袋物屋の三島屋で、風変わりな百物語を続けるおちか。忌まわしい記憶、囚われている想い、逃げ切れない恐怖…。人の弱さ苦しさに寄り添い心の澱を浄め流す極上の物語、シリーズ第1期完結篇。 |
| 黒武御神火御殿：三島屋変調百物語六之続 | 宮部みゆき | おちかに代わり三島屋次男坊・富次郎が新たな聞き手に。心揺さぶる極上の江戸怪談、新章突入…。恐ろしくも愛おしい極めつきの怪異と不思議。宮部みゆきのライフワークの一つである時代小説「三島屋」シリーズの第6弾。 |
| 魂手形：三島屋変調百物語七之続 | 宮部みゆき | 江戸は神田の三島屋で行われている変わり百物語。美丈夫の勤番武士は国元の不思議な〈火消し〉の話を、団子屋の屋台を営む娘は母親の念を、そして鯔背な老人は木賃宿に泊まったお化けについて、富次郎に語り捨てる。 |
| ハダシのカッちゃん | 室積光 | おいら小学4年生の冒険家・市川俊明。ある日、クラスにハダシの転校生がやってきた。靴を持っていないんだとニコニコしながら話す、学校の内でも外でもハダシの堀翔太郎君。冒険家同士の友情が始まった…。 |
| 達人山を下る | 室積光 | 誘拐された孫娘を救出しようと、42年ぶりに山奥から東京へやってきた老人。彼の前に渋谷の悪ガキ、ヤクザ、カルト教団、腐れ政治家らが立ちふさがり…。奇才・室積光が贈る、抱腹感涙の長編小説。 |
| 別れの季節：お鳥見女房 | 諸田玲子 | 次男二女も独立し、孫にも恵まれ、幸多い日々を過ごしていた珠世。だが、浦賀に黒船が来航し、雑司ヶ谷の居宅にも激震が。珠世は思い知る、時の流れは出会いとともに、別れを連れてくることを。不穏な時代を生き抜く人の知恵と日々の歓びを描く連作短篇集。 |
| お順：勝海舟の妹と五人の男 上・下 | 諸田玲子 | 兄の剣の師との叶わぬ恋の末、佐久間象山に嫁ぐも…。自らの意志を貫き、愛に生きたおきゃんな江戸娘・お順の波瀾の生涯を描く。幕末随一の元気な女性を主人公にした長編歴史小説。 |
| かってまま | 諸田玲子 | 出会った人たちを少しずつ幸せにしながら、生みの親を探し続けるおさい。遊女と暮らしたり、女スリと生活をともにしたり…。数奇な運命を健気に生き、逞しく成長していく娘の7つの出会いの物語。 |
| 思い出コロッケ | 諸田玲子 | どうして私ではなかったのか。あの人となら、理想の家庭を築けたのに。あんな女のどこに惹かれ、夫は家を出たのか。女の嘆き、男のぼやき、昭和の残り香…。亡き師、向田邦子に捧げる諸田玲子版「思い出トランプ」。 |
| 天女湯おれん：これがはじまり | 諸田玲子 | 文政12年、大火が江戸の町を焼き尽くす。焼けた湯屋再建の道を探るおれんの周りには、いつも人が、そして厄介事も集まってくる…。「天女湯おれん」の前夜を描く、火事場の長屋エンターテインメント。 |
| 春色恋ぐるい：天女湯おれん | 諸田玲子 | 江戸・八丁堀。お上の知らぬ隠し部屋がある“天女”の湯屋が、こんどは鼠小僧ならぬ鼬小僧に狙われる。さらにはおれんにも久しぶりの恋の予感が…。読むと元気になる、好評シリーズ第3弾。 |
| 日月めぐる | 諸田玲子 | 美しき渦に巻き込まれた男女の行方。「だったら、ずっとここにいたらいいのに」。江戸末期、駿河の小藩に流れゆく時、川、そして人。名手が丹念に紡いだ珠玉の7篇を収録。 |
| アカペラ | 山本文緒 | 無職で病弱な弟と暮らす50歳独身の姉。じっちゃんとふたりで生きる健気な中学生…。人生がきらきらしないよう、明日に期待しすぎないように生きている人々を描き、温かな気持ちと深い共感を呼び起こす感動の物語。 |
| めぐりくる春 | 梁石日 | 蹂躙された生。消すことのできない記憶。苛酷な運命と真実が今、明らかになる…。戦時下のひとりの女性・淳花の人生を、生々しい筆致で描く。「慰安婦」問題を初めて正面から扱った小説。 |
| 天に堕ちる | 唯川恵 | 出張ホストを買う孤独な女・りつ子。自殺願望のある風俗嬢・茉莉。8人の女と同居する中年男性に安らぎを求める可世子…。彼らが求めたものは。10人の人間の人生が歪む一瞬を見事に切り取った連作短編集。 |
| 3時のアッコちゃん | 柚木麻子 | アッコちゃんシリーズ第2弾。契約社員としてシャンパンのキャンペーン企画チームに入っている三智子。だが、会議は停滞してうまくいかない。そこに現れたのは…。表題作ほか、「メトロのアッコちゃん」など全4編。 |
| ランチのアッコちゃん | 柚木麻子 | 三智子のランチは1週間、アッコ女史の指令のもとに。移動販売で弁当を買い、カレー屋を手伝ううち、元気が湧いている自分に気付く…。読むほどに不思議と元気が湧く、新感覚ビタミン小説。 |
| あの空の下で | 吉田修一 | ANA機内誌「翼の王国」で連載された珠玉の短編を待望の書籍化。「願い事」「自転車泥棒」ほか短編小説12編とエッセイ6編を収録。山本周五郎賞・大佛次郎賞作家である吉田修一の最新作。 |
| のぼうの城 | 和田竜 | 時は乱世。天下統一を目指す秀吉の軍勢が、唯一、落とせない城があった。周囲を湖で囲まれ、「浮城」と呼ばれていた武州・忍城。城主・成田長親は、智も仁も勇もないが、しかし、誰にも及ばぬ「人気」があった…。 |
| 小太郎の左腕 | 和田竜 | 舞台は戦国。勢力図を拡大し続ける戸沢家、児玉家の両雄は、もはや開戦を避けられない状態にあった。後に両陣営の命運を握るその少年のことなど、知る由もなかった…。『のぼうの城』作者の戦国スナイパー小説。 |
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